「ほるぷこども図書館」そのあゆみ
 1967年4月、叶}書月販(のちに「ほるぷ」と改称)が、ひろく協力要請して参加した学者・文学者・教育者・子どもの本研究者たち総勢34人によって、子どもたちに読んでもらいたい、読み聞かせしたい良書図書の選書が行われました。これが、のちに「ほるぷこども図書館」となる「ほるぷのえほんと童話」の発刊でした。
 選者は、松谷みよ子、中川李枝子、羽仁説子、岩崎ちひろ、早乙女勝元、神宮輝夫、壺井栄、椋鳩十、無着成恭、村岡花子、与田準一、といった、そうそうたる顔ぶれ11名を含む、総勢34名でした。

 「ほるぷのえほんと童話」は、日本で流通しているすべての児童書から、子どもの発達段階に合わせて厳選し、パッケージ化する特異で画期的な選集でした。
 幼児、児童に望ましい読書を促すための選書活動は、当時まだまだ充分ではありませんでしたので、当然のように、この児童書選集各セットは、発売開始するや大きな反響を呼びました。
 その後、「ほるぷこども図書館」普及活動を軸にして、Home Library、Promotion(家庭の図書室づくり運動)を模索しながら、ほるぷは次第に「子ども文化」の担い手となっていきました。いかに子どもたちを育み教え、楽しませるか、という読書推進にかける志は並々ならぬものでした。
 以来39年、13回に及ぶ選定作業が継続的に続けられ、全国各地で普及活動が展開されています。
 かつて幼少時に読み聞かせてもらった世代が、今日では母親・父親として自らの子どもたちに読み聞かせを行うという世代を超えた「ほるぷこども図書館」の読書人口は350万人を超えると推定されます。
 そのあゆみを駆け足で振り返ってみると、この読書推進運動の果たしてきた役割の大きさがよく理解できます。
 尚、1969年に「ほるぷこども図書館」選定委員会が設置され、定期的、継続的に選定委員会を開催しながら、改訂期については、3年毎に実施することになりました。
 こうして、13次改訂を終えた現在は、5人の選定委員に依る全8コースの発達年令別体型を築きあげています。
 この39年間の普及期間から類推しますと最低でも350万人の読者を数えますし、家庭で兄弟姉妹で親しみ、学校や図書館で読み聞かせ活動が行われている現状などを考慮しますと、さらに500万人以上の読者がいるのではないかと思われます。
 そして、子どもたちを取り巻く環境が、問題視され、学級崩壊やいじめ、自殺、ひきこもり、幼児虐待などが取り沙汰される現在、「ほるぷこども図書館」による読書推進活動は、社会的役割として、普及活動を推進する必要があるとされているのです。